キャリアアップ助成金 賃金規定等共通化コース 対象要件と支給額は?

公開日:2019/7/26 更新日:2026/4/2
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キャリアアップ助成金は、有期雇用労働者等の正社員化や処遇改善などの取り組みを行う事業主を支援する制度です。助成コースは6つに分かれており、「賃金規定等共通化コース」では、最大60万円の助成金が支給されます。

今回は、労働者の意欲向上につながり、事業主の皆さまにとっては人手不足や人材確保の対策ができる「賃金規定等共通化コース」について詳しくみていきましょう。

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【キャリアアップ助成金全コース】
<正社員化支援>
 ・正社員化コース
 ・障害者正社員化コース

<処遇改善支援>
 ・賃金規定等改定コース
 ・【★本記事】賃金規定等共通化コース
 ・賞与・退職金制度導入コース
 ・短時間労働者労働時間延長支援コース

キャリアアップ助成金とは?2026年・令和8年度【全コース支給額比較表付き】

キャリアアップ助成金とは?【2026年・令和8年】全コースの支給額と対象事業者を解説

この記事の目次

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キャリアアップ助成金 賃金規定等共通化コースとは

契約社員や派遣社員などの有期契約労働者等に関して、正社員と共通の職務を行った場合、同じ賃金を支払うといった賃金規定等を作成し、適用した際に支給される助成金です。

正社員と同一の等級に格付けされている契約社員や派遣社員の時給は、正社員の月給を時給換算した金額と同額、もしくはそれ以上であることが求められます。

区分正規雇用労働者有期雇用労働者等
6等級月給××万円
5等級月給×▲万円
4等級月給■■万円時給◯◯円
3等級月給▲▲万円時給□△円
2等級時給×◯円
1等級時給×△円

上記の例の場合、正規雇用労働者の4等級の月給■■円を時給換算し、有期雇用労働者等の時給○○円と比較した結果、月給■■円の時給換算額≦時給○○円となっている必要があります。

さらに、賃金テーブル等が適用されるための合理的な条件も必要です。一例として、以下のような等級分けが挙げられます。

画像元:
キャリアアップ助成金パンフレット

上記の場合、3等級と4等級が、正規雇用労働者と有期雇用労働者等で同様の要件になっています。賃金規定等共通化コースでは、このように雇用形態で差がない等級分けが求められます。

賃金規定等共通化コースの支給額

賃金規定等共通化コースの助成額は、以下の表のとおりです。

企業規模支給額
中小企業60万円
大企業45万円

本助成金の申請は1事業所当たり1回のみとなり、中小企業なら60万円、大企業なら45万円が支給されます。中小企業の定義とは、以下の表のとおりです。

資本金の額・出資の総額常時雇用する労働者の数
小売業(飲食店を含む)5,000万円以下または50人以下
サービス業5,000万円以下100人以下
卸売業1億円以下100人以下
その他の業種3億円以下300人以下

企業規模によって支給額が異なるため、自社がどの規模に当てはまるか確かめてみてください。

対象となる労働者

賃金規定等共通化コースで、給付金の対象となるのは、以下の全てに当てはまる労働者です。

①就業規則または労働協約の定めるところにより、賃金に関する規定または賃金テーブル等を共通化した日の前日から起算して3か月以上前の日から共通化後6か月以上の期間継続して、支給対象事業主に雇用されている有期雇用労働者等
②共通化した区分に格付けられている正規雇用労働者以上の区分に格付けされている者
③賃金規定等を共通化した日以降の6か月間、当該対象適用事業所において雇用保険被保険者であること
④賃金規定等を新たに作成し、適用した事業所の事業主または取締役の3親等以内の親族以外の者
⑤支給申請日において離職していない者

①の「3か月以上前の日から共通化後6か月以上の期間継続」という点に関しては、勤務をした日数が11日未満の月は除いてカウントしてください。また、④に「事業主または取締役の3親等以内の親族以外の者」と書かれているため、親子や兄弟・孫等の家族は対象外となる点に注意が必要です。

対象となる事業主

本助成金の対象となる事業主は、賃金規定等共通化コースの要件と、全コース共通要件の両方を満たす必要があります。まず、全コース共通要件は以下のとおりです。


【対象となる事業主(全コース共通)】
①雇用保険適用事業所の事業主
②雇用保険適用事業所ごとに、キャリアアップ管理者を置いている事業主
③雇用保険適用事業所ごとに、対象労働者に係るキャリアアップ計画を作成し、管轄労働局長に提出した事業主(届出のみ)
④実施するコースの対象労働者の労働条件、勤務状況および賃金の支払い状況等を明らかにする書類を整備し、賃金の算出方法を明らかにすることができる事業主
⑤キャリアアップ計画期間内に計画に記載した正社員化・処遇改善に取り組んだ事業主
※支給申請時点で各コースに定めるすべての支給要件を満たす必要あり

①「雇用保険適用事業所の事業主」と記載されていることから、本助成金の対象となるためには、雇用保険の適用事業所であることが第一条件となります。また、②の「キャリアアップ管理者」とは、有期契約労働者等のキャリアアップに取り組む者として必要な知識および経験を有していると認められる者を指します。

次に、賃金規定等共通化コースの要件は、以下のとおりです。


①有期雇用労働者等に関して、正規雇用労働者と共通の職務等に応じた賃金規定等を就業規則または労働協約に新たに設け、基本給等の待遇を定めていること
②正規雇用労働者の賃金規定等を、有期雇用労働者等の賃金規定等と同時またはそれ以前に導入していること
③有期雇用労働者等・正規雇用労働者それぞれに3区分以上の等級を設け、双方から1人以上を共通の区分に格付けし、有期雇用労働者等を正規雇用労働者と同等以上の区分に格付けして適用していること
④共通化した区分において、有期雇用労働者等の時間当たりの基本給等が、正規雇用労働者の同等区分の時間当たりの額と同額以上であること
⑤賃金規定等が適用されるための合理的な条件を就業規則または労働協約に明示していること
⑥賃金規定等をすべての有期雇用労働者等と正規雇用労働者に適用していること
⑦賃金規定等を6か月以上運用していること
⑧適用対象のすべての労働者について、適用前と比べて基本給および定額で支給されている諸手当を減額していないこと

①と②について、有期契約労働者等に関して、正社員と共通の職務等に応じた賃金規定等を新たに作成し、基本給等の賃金の待遇を定めることと、正社員に関する賃金規定を、今回同時にもしくはそれ以前に導入していることが求められています。
③については、有期契約労働者等と正社員の等級などをそれぞれ3つ以上設けて、そのうちの2つ以上を共通化し、1区分以上で適用する必要があります。④については、正社員と同一の等級に格付けされている非正規雇用労働者の時給は、正社員の月給を時給換算した金額と同額以上であることが求められます。

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賃金規定等共通化コース申請時の提出書類

賃金規定等共通化コースの申請時は、全コース共通様式と、各コースの提出書類、それに添付が必要な書類の準備が必要です。様式は厚生労働省のホームページからダウンロードできます。
このコースは、同じ職務を行った場合に同じ賃金が支払われる仕組みを社内で作成・実施することが求められるので、それに関する書類が添付書類として必要になります。

【申請書類】
・キャリアアップ助成金支給申請書
・賃金規定等共通化コース内訳
・支給要件確認申立書
・支払方法・受取人住所届(未登録または振り込み口座変更の場合)
【添付書類】
・管轄労働局長に受理されたキャリアアップ計画書(写し)
・共通化前後の就業規則または労働協約等(写し)
・有期雇用労働者等と正規雇用労働者が共通の賃金規定等の適用を受けていることを証明する労働者名簿等(写し)
・共通化した区分に格付けされている正規雇用労働者1人及びこの者以上の区分に格付けされている対象労働者1人の共通化前後の雇用契約書または労働条件通知書(写し)
・共通化した区分に格付けされている正規雇用労働者1人及びこの者以上の区分に格付けされている対象労働者1人※の共通化前後の賃金台帳等(写し)
・賃金台帳等に関する確認書
・共通化した区分に格付けされている正規雇用労働者1人及びこの者以上の区分に格付けされている対象労働者1人※の共通化前後の出勤簿またはタイムカード等(写)
※賃金台帳等にて、出勤日数および労働時間数が確認できない場合

添付書類が多いので、提出漏れのないようご注意ください。以下は、賃金規定等共通化コース内訳の記入例です。

画像元:キャリアアップ助成金パンフレット

上記の他、第2面に対象労働者氏名、雇用保険被保険者番号、雇入れ日、賃金規定の等級を記載する必要があります。

賃金規定等共通化コースの申請の流れ

助成金の内容、準備書類が分かったところで、申請の流れについて確認しておきましょう。

(1) キャリアアップ計画の作成・提出(賃金規定等を共通化する日までに提出)
雇用保険適用事業所ごとに「キャリアアップ管理者」を配置するとともに、労働組合等の意見をきいて「キャリアアップ計画」を作成し提出します。

(2) 賃金規定等の共通化の実施
共通化後の雇用契約書や労働条件通知書を対象労働者に交付します。当該賃金規定等の適用を受けるすべての有期契約労働者等と正規雇用労働者の基本給や、定額で支給されている諸手当は共通化前と比べて減額してはいけません。

(3) 賃金規定等共通化後の賃金に基づき6か月分の賃金を支給
賃金には時間外手当等も含みます。

(4) 助成金支給申請
共通化後6か月分の賃金を支給した日の翌日から起算して、2か月以内に支給申請してください。

(5) 支給決定

まとめ

賃金規定等共通化コースは、非正規雇用労働者と正規雇用労働者に共通の賃金規定を導入することで、中小企業なら最大60万円の助成を受けられる制度です。

処遇改善は労働者のモチベーション向上や定着率の改善にもつながります。人材確保にお悩みの事業主の方は、ぜひ本コースの活用をご検討ください。

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