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IT導入補助金2024では、「みらデジ」の利用が通常枠で必須要件、インボイス枠では加点項目のうちの一つとなっています。「みらデジ」とは、企業の経営課題を可視化し、解消に向けたアドバイスなどを受けられるサービスのことです。無料で気軽に利用できるため、ただ単に「申請要件だから使う」のではなく、「みらデジを活用して自社を成長させる」という意識を持つとよいでしょう。
今回の記事では、みらデジの概要や具体的にできること、申請の流れ、改善事例などを解説します。
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この記事の目次
みらデジとは
「みらデジ」とは、企業のデジタル化への取り組み状況を含めた経営課題を可視化し、経営課題の解消に役立つ情報収集やアドバイス、ITツールの紹介、支援機関・デジタル化支援者への相談につなげるサービスのことです。最初にみらデジ経営チェックというポータルサイトで経営課題を明確にすることで、「みらデジ」を有効活用できます。
みらデジを活用した経営課題解消までの流れは以下の通りです。
【STEP1:「みらデジ経営チェック」を行う】
最初にみらデジ経営チェックを利用して、自社の経営課題やデジタル化への取り組み状況を確認しましょう。チェック後に利用者登録を行うと「マイページ」が作成されて、みらデジ経営チェックの結果が保存されます。なお、みらデジ経営チェック前でも、利用者登録は可能です。
もし「自分でみらデジ経営チェックを進められるか不安」という場合は、STEP2へ進んでも大丈夫です。
【STEP2:進め方を相談する】
マイページに保存された「みらデジ経営チェック」の結果をもとに、支援機関・デジタル化支援者の担当者や相談窓口から、デジタル化の取り組みに向けたアドバイスや補助金などの最適な施策、ITツールの紹介などを受けましょう。相談先が分からない場合は専用のお問い合わせページから連絡してください。
【STEP3:経営課題の改善に取り組む】
STEP2の相談を通じて経営課題の改善策が定まったら、いよいよ具体的な施策に取り組みます。優先順位を定めて、経営課題解決に向けて施策を実行しましょう。また、みらデジ知恵袋では経営課題解決に役に立つ情報を提供しているため、ぜひ活用してください。
【GOAL:経営課題解決】
経営課題が解決された後の状況は、「みらデジ経営チェック」でチェックできます。もし新しい課題が発見されれば、再び支援機関・デジタル化支援者の担当者へ相談しましょう。
みらデジ利用はIT導入補助金 通常枠で必須要件
「IT導入補助金2024」の通常枠では、申請前のみらデジ利用が必須要件となっています。みらデジを活用することで、「IT導入補助金でデジタル化を行うにあたってまず何をすべき?」「IT導入補助金でどんなツールを導入すれば自社の業務効率を改善できる?」といった課題を解消できます。「みらデジを使って経営課題を解消して自社を成長させよう」という意識を持って、使ってみてください。またデジタル枠では、加点項目の扱いとなりますので、申請をお考えの際はぜひ利用してください。
みらデジを活用するとできること
それでは、具体的にどのようなことがみらデジを活用するとできるのかを確認しましょう。
①みらデジ経営チェックとは?
上記でも少し触れた「みらデジ経営チェック」とは、経営課題解決に向けた気付きを見つけるためのチェック&サポートツールです。同業種・同地域の事業者と比較しながら、経営課題やデジタル化に対する取り組み状況などをチェックし、その結果をもとに、各種支援施策や経営課題解決に向けた、デジタル化の取り組みなどを紹介してくれます。みらデジ経営チェックは無料で利用できるため、気軽に自社の状況をチェックしましょう。
②みらデジ経営チェックでわかることやできること
まず、みらデジ経営チェックでは、業界水準と照らし合わせることで自社の現状を把握できます。以下5つの設問項目に回答するだけで、同地域・同業種の他社と比較した際の「自社の経営課題・デジタル化の進捗状況」を知ることができます。
- 経営者としての夢やビジョンについて
- 経営上の課題について
- ITツールやデジタルサービスについて
- 経営やデジタル化に対する取り組み状況や意識について
- 経営課題への解決方向について
上記のチェック結果にもとづいた支援施策やオススメITツールなどのアドバイスを、結果画面上で確認可能です。
また、チェック結果をもとにデジタル化をトータルサポートしてもらえます。みらデジ経営チェックの結果確認後に新規利用登録することで、自社のマイページが作成されて、みらデジ経営チェックの結果を保存できます。
みらデジ経営チェックは何回でも実施可能です。そのため「デジタル化の取り組み後に再度チェックして変化を確認する」ということもできます。
③みらデジリモート相談とは?
「みらデジリモート相談」とは、中小企業診断士やITコーディネーターなどのみらデジ専門家がリモート面談や電話を通じて、経営課題解消に向けたアドバイスを提供してくれるサービスのことです。みらデジリモート相談で相談できる内容例は以下の通りです。
- 事業者のみらデジ経営チェックの解説
- 事業者の経営課題への対応策
- 支援施策の紹介
- 個別支援の実施ITツールの導入アドバイス
- 経営計画の見直し
- IT導入補助金等への申請アドバイス
- デジタル対応人材の育成や採用 等
④みらデジリモート相談でできること
みらデジリモート相談では、主に以下のことができます。
- 中小企業等事業者がみらデジ経営チェックの診断結果を相談し、課題を整理したり解決への案内図を作成してもらったりする
- 支援機関が、事業者の診断結果にもとづき施策(事業者の課題整理や解決への案内図作成、事業者へのアドバイス相談、解決までの進め方)を相談する
みらデジリモート相談は、以下の流れで申し込みましょう。
STEP1 | みらデジポータルからみらデジに登録する |
STEP2 | 電話(03-6825-3104)あるいは専用問い合わせフォームから事務局へ連絡する |
STEP3 | 事務局オペレーターが対応し専門家との相談日時を調整する |
⑤デジタル化による経営改善事例
それでは具体的に、みらデジを活用して企業のデジタル化を行い、経営課題を改善した事例を確認しましょう。みらデジ知恵袋には、デジタル化による経営課題の改善事例集が掲載されているため、ぜひ参考にしてください。
課題別 デジタル化による経営改善事例
【課題:働き方の改善】
分類 | 詳細 |
---|---|
事業者 | 株式会社羽田組:長野県東信地方を中心に一般土木や舗装、建築工事などを行う |
支援者 | 福井コンピュータ株式会社:建設業のDX化を支援する公共工事関連ソフトウェア開発・販売業者 |
課題 | 紙図面やアナログ対応による非効率性。現場での直接指示が必要で、計測や建機作業に複数人員が必要だった |
解決策 | 3次元データを活用し、作業員が工事イメージを把握しワンオペ実現。指示回数の減少と作業効率化を達成 |
結果 | 工期短縮による効率化と、デジタルスキルを持つ若手社員の育成に成功。人材配置の効率化で利益確保を実現 |
【課題:人材確保】
分類 | 詳細 |
---|---|
事業者 | 株式会社Vamos:愛知県名古屋市で就労継続支援A型事業所を運営 |
支援者 | マヌルネコの手:中小企業・個人事業主のDX化を一気通貫で支援 |
課題 | 新規立ち上げに伴い、Webサイトで事業所紹介と利用者確保が必要だった |
解決策 | SEO対策含むWebサイト開設で事業所情報を周知。利用案内や仕事内容を写真・イラストで簡潔に紹介 |
結果 | 広告宣伝費0円で毎月数件のお問い合わせ獲得。Google検索でキーワード上位表示により自然流入増加 |
業界別 デジタル化による経営改善事例
【業界:農業・林業・漁業】
分類 | 詳細 |
---|---|
事業者 | 株式会社わがまま:全国の特産物を紹介し、農家の売上向上と品質向上を目指す |
支援者 | 株式会社レオリンク:中小企業から大手までの売上アップ施策に対応、ワンストップサービスを提供 |
課題 | 売り方がわからず農協頼み、DX化への不安、廃業検討など |
解決策 | モール型ECシステム導入、専門家による集客・運用サポート、システム管理によるペーパーレス化成功 |
結果 | 農家の売上倍増、売れる農家への変身、事業継承や作物ブランド化成功、求人申し込み増加 |
【業界:電気・ガス・熱供給・水道業】
分類 | 詳細 |
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事業者 | 有限会社共栄電業社:丁寧な施工にこだわりを持つ |
支援者 | 株式会社FISソリューションズ:通信コンサルティングを中心に幅広い分野で企業経営コンサルティングを行い、利益貢献を実施 |
課題 | 社長のみが工事案件の収支状況を把握、管理業務の属人化 |
解決策 | スプレッドシート導入により、案件ごとの収支状況をリアルタイムで共有、全社員が収支状況を把握可能に |
結果 | 社員の意識改革につながり、非効率な業務防止、適正人工設定、スキルアップの必要性理解に寄与 |
ツール別 デジタル化による経営改善事例
【ツール:会計ソフト・サービス】
分類 | 詳細 |
---|---|
事業者 | 社会保険労務士法人オフィスリンク:地域企業の労務相談、保険手続き、給与計算代行等を提供 |
支援者 | C‘s Value:小規模事業者のデジタル化支援 |
課題 | 請求書作成にExcel使用で工数・ミス・コスト発生 |
解決策 | 会計ツール導入で請求書自動作成・メール送信、リモートワーク対応 |
結果 | 毎月2時間の作業時間短縮、郵送コスト削減、発行漏れ0件を実現 |
【ツール:Web会議システム】
分類 | 詳細 |
---|---|
事業者 | 株式会社M&Pラボラトリー:メンタル・フィジカルヘルスケアサービス提供、健康経営認定サポート |
支援者 | 株式会社フォーバル関西支社:中小企業のデジタル化支援 |
課題 | 提供サービス対象顧客層が限定的で拡大できず |
解決策 | 営業方針転換、Web会議システム導入、オンライン契約への変更 |
結果 | ウェビナー形式で売上600%増、商圏全国へ拡大 |
これらの改善事例は、デジタル技術の導入と業務プロセスの変革によって、中小企業が直面する課題を解決し、業務効率化と売上増加を実現しています。デジタルツールの利用で作業効率が向上し、リモートワークやオンライン対応が可能になったことで、顧客基盤を拡大し、業務の透明性と生産性が大きく改善されました。また、これらの事例からは、専門家の伴走支援が成功のカギを握ることも示されています。
参考:みらデジ知恵袋
まとめ
デジタル化を導入することで、業務効率化・生産性向上・コスト削減などさまざまなメリットが期待できます。「みらデジ」をうまく活用すれば、現在抱えている経営課題の解決はもちろん、競争力強化や企業のさらなる発展が期待できるでしょう。
そもそも会社経営の課題が把握できないという方や、デジタル化へどのように取り組めばいいのか分からないとお悩みの方も、まずは気軽に「みらデジ」で相談してみてはいかがでしょうか。