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農家のための農業補助金ガイド!申請できる補助金と活用方法

公開日:2023/8/8 更新日:2026/5/19
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農業分野では、担い手や生産性など様々な面で課題を抱えています。そこで政府は、農家の生産性向上、収益力の強化、新市場への開拓などを支援するため、多様な支援制度を設けています。

この記事では、農業に関する補助金・助成金の一覧とその活用方法について解説します。トラクターやビニールハウスなどの農業機械・施設への設備投資を考えている方から、これから農業を始める方、担い手の育成に力を入れたい方、将来的に農業をさらに発展させたいとお考えの方まで、ぜひ参考にしてください。

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この記事で紹介する農業補助金・助成金の一覧
  • 【新規就農者向け】就農準備資金・経営開始資金・経営発展支援事業
  • 【人材確保・育成】雇用就農資金
  • 【設備投資向け】スマート農業・農業支援サービス事業加速化総合対策事業
  • 【設備投資向け】産地生産基盤パワーアップ事業(ビニールハウス・農業用ヒートポンプ・農業機械等)
  • 【設備投資向け】ものづくり補助金(農業機械・加工設備等)
  • 【小規模農家向け】小規模事業者持続化補助金
  • 【東京都】新規就農者初期投資支援事業

この記事の目次

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新規農業者向けの補助金・助成金

農業の担い手が不足している現状をふまえ、政府は新しいキャリアとして農業に挑戦しようと考えている若年層を支援しています。新規農業者向けの補助金では、主に「農業での生計を立てたいと考えている若年層」の方を対象とし、就農準備段階や経営開始時の経営確立を支援する内容で展開されています。

【年齢制限についての重要な注意点】

就農準備資金・経営開始資金など多くの新規就農者向け補助金は、就農時に49歳以下(原則)を要件としています。50歳以上・60歳以上で農業に新規参入・継続する場合は、産地生産基盤パワーアップ事業やものづくり補助金、小規模事業者持続化補助金、農地利用効率化等支援交付金など設備投資・経営改善を支援する年齢制限のない制度の活用を検討しましょう。認定農業者の認定を受けることで経営発展支援事業(特別枠)なども対象となります。

就農準備資金

就農準備資金は、就農に必要な知識や技術を身につけるために、研修期間中の研修生に交付されます。

資金の概要は以下のとおりです。

交付対象者就農予定時に49歳以下の者
交付額13.75万円/月(165万円/年)
※最長2年間
※適切な研修を行っていない場合は交付停止
主な交付要件(1)独立・自営就農、雇用就農または親元就農を目指すこと
(2)都道府県等が認めた研修機関等で約1年以上、年1,200時間以上の研修を受けること
(3)常勤の雇用契約を結んでいないこと
(4)原則、前年の世帯所得が600万円以下であること
(5)研修中の怪我等に備えて傷害保険に加入すること
交付主体・市町村
・都道府県など(農大など、都道府県域の研修機関の場合)
・全国農業委員会ネットワーク機構(全国教育機関の場合)

なお、研修終了後の1年以内に49歳以下で就農しなかった場合や、就農後、交付期間の1.5倍の期間(最低2年間)農業を継続しない場合は、補助金を返還しなければなりませんのでご注意ください。

経営開始資金

経営開始資金は、次世代の農業を担い手を目指して新たに経営を開始する人を対象に資金を交付します。独立して新たに農業経営を開始する49歳以下の者を対象にしています。最大3年間、年間165万円(月13.75万円)が交付され、自営での就農を支援します。

交付対象者独立・自営就農時に49歳以下の者
交付額13.75万円/月(165万円/年)
※最長3年間
主な交付要件(1)独立・自営就農する認定新規就農者であること
(2)経営開始5年後までに農業で生計が成り立つ実現可能な計画を持っていること
(3)目標地図に位置付けられる(もしくは位置付けられることが確実視される)または、農地中間管理機構からの農地を借り受けていること
(4)原則、前年の世帯所得が600万円以下であること
交付主体市町村

なお、前年の世帯所得が600万円を超えた場合や、適切な経営を行っていない場合は資金の交付が停止されます。また、交付期間終了後において、交付期間と同期間以上農業経営を継続しなかった場合などは交付された資金を返還しなければなりませんのでご注意ください。

出典:就農準備資金・経営開始資金

経営発展支援事業

農林水産省では、新規農業者育成総合対策のうち、「経営発展支援事業」もおこなっています。本事業は、都道府県と連携し、親元就農を含めた新規就農者に対して、トラクター・農業機械・ビニールハウスなどの施設・機械導入を支援する内容です。特別枠では認定農業者も対象となります。

【事業概要】

通常枠特別枠
対象者49歳以下の認定新規就農者・49歳以下の認定新規就農者
・認定農業者
支援内容機械・施設等の導入【①】経営資源の有効利用(機械や施設等の修繕、移設、撤去等など)、円滑な経営移譲に向けた取組(法人化、専門家活用等)
【②】機械・施設等の導入
支援額国費上限500万円
※経営開始資金の交付対象者は上限250万円
国費上限600万円(合計額)
補助率国の補助上限1/2
※国が都道府県支援分の2倍を支援
①国の補助上限1/3
②国の補助上限1/2
※国が都道府県支援分の2倍を支援

本事業は、令和8年度予算概算決定額にも記載されています。公式サイトなどで最新情報を確認しましょう。

出典:初期投資への支援(世代交代・初期投資促進事業、経営発展支援事業)

農業人材の確保や育成に使える補助金・助成金

農業分野では、担い手の確保を進めるため、さまざまな支援制度が用意されています。ここでは代表的な制度を紹介します。

雇用就農資金

雇用就農資金の概要を示した農林水産省の図
出典:農林水産省 雇用就農資金

雇用就農資金は、雇用就農者の確保や育成を推進する目的のもと、就農希望者を新たに雇用する農業法人への資金交付や、次世代経営者を育成するために実施する研修への支援を行っています。

令和7年度までは、以下の内容で分類されていました。

  • 農業法人等が就農希望者を雇用し、必要な研修を実施する場合に資金を交付する「雇用就農者育成・独立支援タイプ」
  • 新たな農業法人を設立することを目指す場合に資金を交付する「新法人設立支援タイプ」
  • 農業法人等が職員等を次世代経営者として育成するために、国内外の法人等へ派遣して実施する研修にかかる経費を助成する「次世代経営者育成タイプ」

【各タイプの主な要件】

■雇用就農者育成・独立支援タイプ
■新法人設立支援タイプ
【農業法人等の主な要件】
・新規雇用就農者との間で正社員として期間の定めのない雇用契約を締結すること(独立前提は期間の定めのある雇用契約で可)
・労働環境の改善に取り組んでいるまたは新たに取り組むこと
・過去5年間に本事業等の対象となった新規雇用就農者が2名以上の場合、農業への定着率が2分の1以上であること

【新規雇用就農者の主な要件】
・支援終了後も就農を継続または独立する強い意志をもつ49歳以下の者
・支援開始時点で正社員として採用されてから4か月以上12か月未満であること
・過去の農業就業期間が5年以内であること
■次世代経営者育成タイプ【派遣元農業法人等の主な要件】
・派遣研修生を研修終了後1年以内に役員等で登用すること
【派遣研修生の主な要件】
・原則55歳未満の者

【各タイプの支援額】

雇用就農者育成・独立支援タイプ年最大60万円(最長4年間)
新法人設立支援タイプ年最大120万円(3年目以降は年最大60万円、最長4年間)
次世代経営者育成タイプ月最大10万円(最短3か月から最長2年間)

「雇用就農者育成・独立支援タイプ」において、1経営体あたりの新規採択人数は年5人までであり、3人目以降は年間最大20万円の交付となる点にご注意ください。

出典:雇用就農資金

最大2年間の人件費や住居費等を助成する「雇用就農資金(次世代の農業経営者育成支援)」についてはこちら

雇用就農資金とは?次世代の農業経営者育成を支援!最大2年間の人件費や住居費等を助成します

農家向け 設備投資等に使える補助金・助成金

ここからは、設備投資に活用できる主な補助金の目的・補助額などをみていきます。トラクター・コンバイン・農業機械の購入、ビニールハウス・農業用ヒートポンプ・作業場・農業用倉庫などの施設整備など、多様な設備投資に対応した補助金が用意されています。

スマート農業・農業支援サービス事業加速化総合対策事業

スマート農業・農業支援サービス事業加速化総合対策事業とは、農業者の減少や高齢化が進んでいる現状をふまえ、労働生産性を高めるための取り組みを支援する内容です。本事業の二次公募として、以下2つ(★印)の支援が令和7年度の補正予算案に組み込まれました。

【スマート農業・農業支援サービス事業加速化総合対策事業(全体)】

支援内容補助額
1.スマート農業技術と産地の橋渡し支援(★)スマート農業技術を他品目等にカスタマイズするための改良を支援上限500万円
2.農業支援サービスの育成加速化支援(★)・ニーズ調査
・サービス提供の試行・改良
・必要なスマート農業機械等の導入
・流通販売体系の転換等に必要な施設整備等
農業機械:1,500万円、3,000万円、5,000万円
ニーズ調査等:1,500万円、3,000万円
施設整備:3億円
3.農業支援サービスの土台づくり支援①「標準サービス」の策定等を支援
②サービス事業への新規参入を促すためのスタートアップセミナーの開催等を支援
①補助上限額:7,000万円
②補助上限額:5,000万円

※(★)が付いている支援が2次公募の対象

出典:スマート農業・農業支援サービス事業加速化総合対策事業公募要領(第2次)

産地生産基盤パワーアップ事業

「産地生産基盤パワーアップ事業」は、農業の国際競争力強化を目的とした事業です。トラクター・農業機械・ビニールハウス(農業用ハウス)・農業用ヒートポンプ・集出荷施設・農業用倉庫・加工施設など、多岐にわたる設備が補助対象となっています。年齢制限がなく、既存農家・認定農業者・農業法人も対象です。

産地生産基盤パワーアップ事業の概要を示した図

事業は3つの対策で構成されています。

支援対象の取り組み
【新市場獲得対策】
①新市場対応に向けた拠点事業者の育成及び連携産地の対策強化
②園芸作物等の先導的取組支援
【①】■貯蔵・加工・物流拠点施設等の整備、生産・出荷体制の整備等
【②】■需要の変化に対応した優良品目・品種、省力樹形の導入、栽培方法の転換など
収益性向上対策■農業機械(トラクター・コンバイン等)の導入、集出荷施設の整備等
■施設園芸産地において省エネ化に必要なヒートポンプ等の導入
生産基盤強化対策■農業用ハウス(ビニールハウス等)の再整備・改修
■農業機械の再整備・改良、農業用倉庫・作業場の整備
■全国的な土づくりの展開

各対策と補助率は以下のとおりです。

【新市場獲得対策】①(1)~(4)農業機械等の導入・各施設整備:1/2以内
(5)効果増進・検証事業:定額
【新市場獲得対策】②(1)果樹:定額または1/2以内
(2)茶:定額または1/2以内
収益性向上対策生産支援事業:1/2以内
効果増進事業:定額(1/2相当)
生産基盤強化対策(1)農業用ハウスの再整備・改修:1/2以内
(2)果樹園・茶園の再整備・改修:1/2以内
(3)農業機械の再整備・改良:1/2以内
(4)~(6)生産技術の継承・土づくり:定額

出典:産地生産基盤パワーアップ事業補助金交付等要綱

ものづくり補助金

ものづくり補助金(正式名称:「ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金」)は、中小企業者等における生産性向上のための新製品開発や海外需要開拓を行う事業に必要な設備投資等にかかる費用を補助する内容です。農業の分野でもこれまで多くの成果事例が出ています。

農業での活用例として、AI搭載の選別機・加工設備・乾燥機・ビニールハウスの環境制御設備などが対象となります。汎用的なトラクター単体の購入は原則対象外ですが、6次産業化や農産物の高付加価値化、スマート農業への投資として申請することが重要です。農業法人や、従業員を1人以上雇用する個人農家など、中小企業・小規模事業者等であれば申請可能です(農事組合法人・農業協同組合は対象外)。

【事業内容】

製品・サービス高付加価値枠グローバル枠
概要新製品やサービス開発に必要な設備やシステム投資等を支援海外事業を実施し、国内の生産性を高めるために必要な設備やシステム投資等を支援
補助額(下限額100万円)1~5人:750万円
6~20人:1,000万円
21~50人:1,500万円
51人以上:2,500万円
3,000万円
補助率中小企業:1/2
小規模事業者等:2/3
中小企業:1/2
小規模事業者等:2/3
補助対象経費・機械装置、システム構築費(必須)
・技術導入費・専門家経費
・運搬費・クラウドサービス利用費
・原材料費・外注費
・知的財産権等関連経費
製品・サービス高付加価値枠の対象経費に加え:
・海外旅費・通訳・翻訳費
・広告宣伝、販売促進費

※2025年第22次公募の内容

出典:ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金 公募要領(第22次公募)

小規模事業者持続化補助金

小規模持続化補助金は、小規模事業者等の生産性向上と持続的発展を目的とし、経営計画に基づく販路拡大などの取り組みを支援する内容です。小規模農家や個人農家でも比較的活用しやすく、農家のホームページ作成・直販体制の構築・農産物自動販売機の設置などの販路開拓のほか、農業機械購入(経営計画との整合性が必要)にも対応しています。

【事業内容】

分類補助上限額補助率
【一般型:通常枠】
経営計画を作成し販路開拓等に取り組む小規模事業者
50万円2/3
【一般型:インボイス特例】
免税事業者から課税事業者に転換
補助上限に50万円上乗せ2/3
【一般型:賃金引上げ特例】
事業場内最低賃金を50円以上引き上げる小規模事業者
補助上限に150万円上乗せ2/3
【一般型:災害支援枠】
令和6年能登半島地震等における被災小規模事業者
直接被害:200万円
間接被害:100万円
定額、2/3
【創業型】
「認定市区町村による特定創業支援等事業の支援」を受けた小規模事業者
200万円(インボイス特例は適用)2/3
【共同・協業型】
10以上の小規模事業者の販路開拓を支援
5,000万円地域振興等機関:定額
参画事業者:2/3
【ビジネスコミュニティ型】
商工会・商工会議所の内部組織等
50万円(2以上の共同実施は100万円)定額

※災害支援枠以外の一般型について、賃上げ特例を選択した赤字事業者の補助率は3/4

出典:小規模事業者持続化補助金について

東京都 新規就農者初期投資支援事業

東京都は、「新規就農者初期投資支援事業」を展開しています。本事業の目的は、農業経営の早期安定や定着です。具体的には、新規就農に必要なビニールハウス・トラクター等の農業施設・農業機械導入費や販路開拓などを支援します。

【事業内容】

対象者認定新規就農者および事業実施年度に認定されることが確実な者
補助上限額375万円
※1補助事業者の対象経費50万円以上が対象
補助率3/4以内
補助対象施設■生産施設(ビニールハウス、果樹棚など)
■流通・販売施設(農畜産物自動販売機、保冷庫など)
■加工施設(食品乾燥機など)
■農業用機械(トラクター、農薬散布機など)
■ビニールハウスなどの修繕、土壌改良など

※2025年度の内容

出典:新規就農者初期投資支援事業

補助金申請の方法と手続き

補助金申請について、基本的な流れと手続きについては下記の通りです。

1.事業計画を作成し提出する
2.審査後に承認を得る
3.交付申請書を提出する
4.事業を実施する
5.実績報告書を提出する
6.審査後に補助金が交付される

申請に必要な書類は、各事業の公式サイトや公募要領などからダウンロードできます。ただし、手続きの流れや必要書類の詳細は、事業によって異なるため、公式サイトや各実施要綱などをご確認ください。

主な補助金の活用例

最後に、補助金の活用例を確認しましょう。

産地生産基盤パワーアップ事業

  • 小麦の生産流通体制を効率化しコスト削減
  • りんごのブランド化と品質・収穫量の向上
  • 共同選果事業を取り入れ、トマト・ピーマンの収益が向上
  • 収穫機械(コンバイン等)の導入により、加工用キャベツを産地化
  • 集出荷貯蔵施設の整備で、りんごの長期安定出荷体制を強化
  • 施設園芸産地への農業用ヒートポンプ導入で省エネ化を実現

ものづくり補助金

  • 脱水装置導入により廃菌床を燃料化
  • 独自の加熱・冷却技術を用いた「完全無添加100%ジュース」の試作・開発
  • 世界初の新種小麦を使った国産生パスタ製造により、新市場を開拓
  • ビニールハウスへの環境制御設備(自動カーテン・ミスト発生装置・CO2発生装置等)の導入で収量・品質が向上

小規模事業者持続化補助金

  • 再生紙マルチ田植機導入により、販路開拓と生産性向上を達成
  • ミニトマトの自動選別機・磨機・野菜洗浄用エンジンポンプの導入により、新たな販路を開拓
  • 農場のホームページ・ECサイト作成で直販体制を構築

農業補助金に関するよくある質問

50歳以上・60歳以上でも農業補助金はもらえますか?

就農準備資金・経営開始資金など新規就農者向けの補助金の多くは「就農時に49歳以下(原則)」という年齢要件があり、50歳以上・60歳以上の方は対象外となる場合があります。ただし、産地生産基盤パワーアップ事業・ものづくり補助金・小規模事業者持続化補助金・農地利用効率化等支援交付金などは年齢制限がなく、50歳以上・60歳以上の既存農家や規模拡大を目指す方も利用できます。認定農業者の認定を受けることで対象となる制度も広がりますので、地域の農業委員会や市町村の農業担当窓口にご相談ください。

トラクターや農業機械の購入に使える補助金はありますか?

農業機械(トラクター・コンバイン等)の購入に活用できる補助金として、産地生産基盤パワーアップ事業(収益性向上対策等、補助率1/2以内)、経営発展支援事業(認定新規就農者・認定農業者向け、補助率1/2)、農地利用効率化等支援交付金などがあります。小規模事業者持続化補助金も経営計画との整合性があれば農業機械購入に使える場合があります。ものづくり補助金は汎用的なトラクター単体の購入には原則使えませんが、省力化や6次産業化に結びつく設備投資として申請できる場合があります。

ビニールハウスの購入・建設に使える補助金はありますか?

ビニールハウス(農業用ハウス)の導入・整備には、産地生産基盤パワーアップ事業の生産基盤強化対策(農業用ハウスの再整備・改修:補助率1/2以内)や、経営発展支援事業(新規就農者向け)、東京都の新規就農者初期投資支援事業(補助率3/4)などが活用できます。ものづくり補助金はビニールハウス単体の新設には原則使えませんが、ハウス内の環境制御設備(CO2発生装置・除湿機・ミスト装置等)の投資として活用できる場合があります。

農業用ヒートポンプの導入に補助金は使えますか?

農業用ヒートポンプの導入には、産地生産基盤パワーアップ事業の収益性向上対策(施設園芸産地において省エネ化に必要なヒートポンプ等の導入、補助率1/2以内)が活用できます。施設園芸(トマト・イチゴ・花き等)での農業用ヒートポンプ導入による省エネ・コスト削減に取り組む産地が主な対象です。

米農家(稲作農家)が使える補助金はありますか?

米農家が活用できる主な制度として、農地利用効率化等支援交付金(農業機械・施設の導入を支援)、産地生産基盤パワーアップ事業(機械導入・施設整備等)、小規模事業者持続化補助金(販路開拓等)などがあります。また、経営所得安定対策(水田活用の直接支払交付金等)や、農業経営基盤強化準備金(税制支援)の活用も検討に値します。JAや農業委員会に相談してみましょう。

農業補助金は返済不要ですか?

農業補助金・助成金は原則として返済不要です。ただし、一定の条件を満たさない場合は返還が求められることがあります。就農準備資金・経営開始資金は、就農しなかった場合や農業継続義務を果たさなかった場合に返還が求められます。補助金の活用にあたっては、公募要領の要件をしっかり確認したうえで申請しましょう。

農業補助金の申請前に何を準備すればよいですか?

農業補助金の申請前には、①自分が対象要件を満たしているか確認(年齢・認定農業者・認定新規就農者の有無等)、②希望する設備・事業が補助対象になるか確認、③事業計画書・経営計画の作成、④見積書の取得が主な準備事項です。多くの補助金は着工・購入前の申請が必要なため、先に購入しないよう注意が必要です。不明点は農業委員会・市町村農業担当窓口・都道府県農業普及センターなどに相談しましょう。


まとめ

農業関係の補助金・助成金は、新規就農者向けから、設備投資(トラクター・農業機械・ビニールハウス・農業用ヒートポンプ等)、人材育成まで多く用意されており、また活用できる対象者は幅広く定められています。

ただし、就農準備資金・経営開始資金のように年齢要件(49歳以下)が設けられている制度も多くあります。50歳以上・60歳以上の方や認定農業者の方は、産地生産基盤パワーアップ事業やものづくり補助金など設備投資・経営改善を支援する制度を中心に検討してみましょう。

近年では、飼料・肥料や資材価格の高騰により、多くの農家が生産コスト上昇などの影響を受けています。就農前に研修を受けてしっかり準備したい方や、今後の経営をより安定させたい農家の方は、今回解説した補助金を含め、利用できる支援策があるかどうか一度チェックしてみてはいかがでしょうか。

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